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それ以外ではありえないかたちで存在する建物、とはどんな建物なのだろう。
このところ頭の隅に引っかかって離れないのが、a+u/2012/12に掲載されていたヴァレリオ・オルジャティへのインタビューです。このスイスの建築家のことは以前にもこのブログで取り上げたことがありますが、現在最も興味深い建築家のひとりだと思います。その彼がEL croquisでの特集号のなかでこう述べているそうです。 「ラディカルさと美の極致であるような至高の建物とは、ある理想を追求したわけでもないのに、それ以外ではありえないかたちで存在する建物である。」 a+uの記事をまだじっくり読んではいないのですが、この言葉にはとても強い磁力があり、感覚的にもよくわかります。どういうことなのかよく考える必要があると思います。 直感的に思い当たるのは、単純な論理展開だけで良しとされてきた建築の作り方では、もはやこの新しい世界や現実に対応できていない。そうではなくて、部分や部位ごとの成り立ちが多層的に関連しあい重なり合ってひとつの像として結ばれているようなもの。そんな建築をイメージさせるように思います。
by prospect-news
| 2013-02-22 09:47
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