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しっとりとした陰影の豊かさをずっと記憶していたい、
そう想う空間ができつつあります。 現在世田谷区深沢にて私たちが設計した住宅の工事が着々と進行中です。旗竿敷地に建つ都市型3階建て木造住宅です。 内装工事もかなり進み、内部空間の様子が見えてきました。 準防火地域内の木造三階建てのため、法規的には通常の住宅よりも厳しく、今見えているプラスターボードも壁は15mm、天井も強化の15mmで張り上げています。ボード一枚一枚の重量もかなりあるので、大工さんも大変です。 今回の住宅の敷地は、周囲が建て込んで迫ってくる旗竿敷地です。隣地の家との離れが1mに満たない部分もかなりあります。そして高さや北側斜線という法規的な制約も厳しくあります。そこに3階建てを建てようとしているわけなので、心地の良い住宅として成立させるためにさまざまな工夫をしています。 窓の設け方もその一つです。 敷地の周囲の状況、法的な規制、内部からの要請、そして予算、それらを整理し整えながら検討し、光と通風の最も効果的なあり方を探っていきました。 そんないきさつのある開口部なのですが、それらは同時にとても印象深い姿で現れつつあります。穏やかではあるのだけれど、同時にとても強い意志を持つ、そんな姿で内部空間に陰影を生み出しています。 壁面は白くなる予定なので、完成時にはここにある様相とは異なる、また別な姿が現れると思います。しかし今は、しっとりとしたこの陰影の豊かさを記憶していたい、そんな心持ちです。 それぞれの窓から、そしてそれぞれの陰影から、いつかどこかで耳にしたことがある物語が語りかけてくるようです。 そちらにも聞こえているでしょうか・・・
by prospect-news
| 2017-01-06 08:19
| 計画
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