Notes
記事ランキング
カテゴリ
タグ
検索
|
誰かに宛てた手紙のような、そんなビデオパフォーマンスです。 Sen Morimotoという名のシカゴ在住のミュージシャンを知る。 アメリカ・シアトルのラジオ局KEXPのページでちらっと見かけて興味を持った。 3'23’’頃から18'30''がビデオパフォーマンス、その前後がオンラインインタビューになっています。 ビデオはLIVE on KEXP at Homeのシリーズ。 このビデオをみていくと、今の不自由な(といわれている)状況は、本当はずっと前からそこにあって、それが単にフィジカルなものとして顕在化しただけなのではないか、と思えてくる。そんな受け止めかたを具体的に映像として表現しているように思う。悲壮的にではなく、またシニカルにでもなく、淡々と受け止めながら、しかしどこかに希望が見えてくる、そんなふうに感じた。 人通りのないまちかどを彼がマイクを持って歌いながら歩いてゆく。他のメンバーたちはそれぞれの家でそれぞれが演奏している。見上げれば暗い夜空のなかにぽっかりと浮かび上がる窓。そしてその窓の向こうの穏やかな明かりの下で演奏する人たち。 その瞬間に外だと思っていた暗いまちかどは、内部空間に反転する。そしてそこに浮かぶ外へとつながる窓。つまりこれまでの関係、表と裏がひっくり返ったような、裏がえしにされたようである。 誰もいないまちかども、彼が歌いながら歩くと不思議とあたたかい。 歌いながら歩いてゆくシーンはもちろんMV創成期からあったはずだけど、このビデオが面白いのはマイクを持って歌っていることであって、そこでレコーディングされていることなのかな。実際はそれぞれの窓とそこで演奏している人々を撮影し、それらを編集でつなげたもののようだけど、それが映像の中では一緒に同時に演奏しているようにみえる、というか理解される。なんだか誰かに宛てて書かれた手紙のようでもあって、興味深い。 というわけで、1月も後半に。 巷はちぐはぐでバラバラで何もかもが後回しになってゆく、物事の道理が見えにくい日々ですが、それらに流されることないように自分自身の足元をきちんとみていたい。そんなふうに思います。 ※画像は上記ビデオパフォーマンス映像からキャプチャーしました。
by prospect-news
| 2021-01-19 10:33
| 音楽
|
ファン申請 |
||